平成26年 9月
No.109

この夏は梅雨のようなスッキリしない天気が続きました。戻り梅雨とも秋雨とも言い難いように、この時期に前線が長く居座るのは珍しく、8月中旬に、九州から関東付近に前線が延びる気圧配置が3日以上続くのは2003年以来11年ぶりだそうです。お盆が終わっても太平洋高気圧の張り出しは弱く、前線や湿った空気の影響を受けるとのこと。高校野球も54年ぶりとなる開会式の延期や、試合が中断することがしばしばありました。熱中症よりも雨による災害のニュースの方が多く聞かれた夏でした。

さて、今年も多くの生徒に夏期講座を受講していただきました。中には、授業と自習とで朝から夕方まで黙々と勉強にがんばっている人が見られました。この夏のがんばりは、すぐに結果としてあらわれないかもしれませんが、確実に血となり肉となっています。ただし大切なのはこれからで、身につけたものを活かせるかどうかは、これからの学習次第で大きく変わってきます。

話は変わりますが、鳥類のモズは、「モズの速贄(はやにえ)」として知られているように捕獲した昆虫やカエルなどの餌を木の枝に刺してストックしておく習性があります。脳科学からすると鳥類は抜群に記憶力がよいそうです。そのため、葉っぱが1枚落ちただけで同じ木であることが認識されず、結局取りに戻ることができずに刺しっ放しのままになってしまうことが多いそうです。これが、人間のように曖昧で抽象化された記憶力であれば、葉っぱ1枚違っていても、それに惑わされたりせずに同じ木であると認識できます。つまり記憶は正確すぎると応用が利かないということが言えます。人間の記憶は他の動物に比べてかなりいい加減らしいのですが、逆にそれが臨機応変な適応力となっているそうです。あいまいな記憶を補うために、ゆっくりと何度も繰り返すことで、そこに共通する特徴を見出していきます。学習のスピードが速すぎると表面にある浅い情報に振り回されて、奥に潜んでいるものが見えにくくなるそうです。このように脳の特徴を考えると、何かを学習するときはまずその全体像をしっかり理解することが大切です。細かいことはそのあと少しずつ覚えていけばよいのです。変化し続ける環境の中で応用の効く覚え方をするよう人間は進化しています。

EXERCISE COURSE について

8月中のエクササイズコースは休講していましたが、9月より再開いたします。また、新たにエクササイズコースの受講をご希望される場合は、各教室長までお申込みください。

対象学年 小・中学生 (高校生は各教室の塾長にご相談ください。)
1対多数の巡回型授業 時間帯は各教室の塾長と相談の上決定します。
週1回(1教科40分 × 4回/月) 3,000円 (税込み3,240円)から

111 110 109 108 107