自啓館だより
平成29年 10月
No.146

台風18号が過ぎ去り、県内はまた自然による大きな爪痕が残りましたが、皆様のご家庭は大丈夫でしたか?

台風一過の静かな夜、何もなかったように虫の音が聞こえてきます。

話は変わって、東京医科歯科大学の角田忠信教授が日本人と他の民族の脳の違いについて研究したものをを紹介します。

脳は右脳と左脳とに分かれ、右脳は音楽脳とも呼ばれ、音楽や機械音、雑音を処理する。 左脳は言語脳と呼ばれ、人間の話す声の理解など、論理的知的な処理を受け持つ。

これは日本人も西洋人も同じだが、西洋人は虫の音を機械音や雑音と同様に音楽脳で処理するのに対し、日本人は言語脳で受けとめる。 日本人は虫の音を「声」として聞いているのだ。

これは、世界でも日本人とポリネシア人だけに見られ、中国人や韓国人も西洋型を示す。 日本人でも外国語を母語として育てられると西洋型となり、外国人でも日本語を母語として育つと日本人型になってしまう。 脳の物理的構造というハードウェアではなく、幼児期にまず母語としてどの言語を教わったのかというソフトウェアの問題のようだ。

また、母音、泣き・笑い・、動物の鳴き声、波、風、雨の音、小川のせせらぎ、邦楽器音などは、言語と同様の左脳で聴き、それらの音に「生きとし生けるもの」の思いを感じるのである。 日本の子供が「ワンワン」と答えるのは、親が犬を指して「ワンワン」と教えるからだ。 同様に猫は「ニャーニャー」、雨は「シトシト」、風は「ビュウビュウ」。 自然物はすべて「声」をもつかのようだ。このような擬声語、擬音語が高度に発達しているという点が日本語の特徴である。 幼児がこれらを学べば、虫や動物の鳴き声も自然音もすべて言語の一部として、言語脳で処理するというのも当然だろう。

逆に、この「日本語の脳」が日本人が英語を苦手とする原因となっている。

日本人の脳では、本来右脳で処理しなければならない発音のパターンを左脳で処理するように機能が変化してしまい、発音を上手に聞くことができない。 発音を正確に聞き取るためには発音のパターンは右脳で処理されなければならない。 それは英語の発音構造が複雑だからだ。

複雑な発音構造を持つ英語を、日本人は単純な音声処理しかできない左脳で聞き取ろうとしていることに問題があると言える。 発音を右脳で上手に処理できないと、左脳との連絡が上手くいかないため、文法や意味の処理ができない。 中学校のやさしい英語でさえ聞き取ることができない。 文字を見た途端に「なあ〜んだ」と分かることでも「発音」を聞いている限り、何も意味が伝わらない。 発音が文法や意味に伝わらない、つまり右脳と左脳の連絡ができないことになります。 「パターン認識」という言語習得にとって不可欠な仕事ができません。 この機能を使えない、使わないと英語の習得が難しくなるようです。

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