自啓館だより
令和4年 9月
No.205

令和4年度全国学力・学習状況調査結果(市町村立学校)が大分県教育委員会から発表されました。 一部を紹介いたします。

下の枠内は、中学校国語で自分の考えが分かりやすく伝わるように表現を工夫して話すことができるかどうかをみる問題で、正答率が低かったものです。

川口さんは、最近気になったことについてスピーチをする学習に取り組んでいる。 動画に自分のスピーチを記録し、それを田中さんに見せて助言をもらっている。 田中さんの助言を受け、川口さんは「ほかの部分も話し方を工夫する」ことにした。 自分ならどの部分をどのように工夫して話すか考え、条件に従って書く。

< 条件 >

  1. スピーチのどの部分をどのように工夫して話すのかについて、言葉の抑揚や強弱、間の取り方などに着目して具体的に書くこと。
  2. (1)のように話す意図を書くこと。

【平均正答率 大分県51.4% 全国51.8%】
【無解答率 大分県16.1%】

「言葉の特徴や使い方に関する事項」 「情報の扱い方に関する事項」 「我が国の言語文化に関する事項」は全国平均を上回り、「話すこと・聞くこと」「読むこと」で、全国平均を下回りました。

調査結果から見える生徒の実態

  • 話し方を工夫する意図を明確にすることに課題がある。
  • 具体的な話し方の工夫について考えることに課題がある。
  • 工夫して話す部分を具体的に取り上げることに課題がある。

以上のように分析されていました。また、数学及び理科で「知識・技能」の観点では全国平均を上回っていたが、「思考・判断・表現」の観点では、全国平均を下回るという結果となっていました。

(大分県教育委員会ホームページより)

夏期講座の授業の中でも、記号や単語では答えているものの、記述問題になると、書いていなかったり、書いていても言葉足らずの文章だったりしています。 これを克服するためには、やはり繰り返し書く練習をするしかありません。 (当然その問題を解くための知識は身に付けておかなければなりませんが。) 最初はおかしな文章でも書いていくうちに、何をポイントにして記述しなければならないのか、書き方や要点などが分かっていきます。 いつまでも避けていると記述問題に対応できません。 とにかく練習です。 さらに大学入試の共通テストでは、マークシートなので表現力は求められませんが、問題文が長く、その読解力が必要になっています。 「読解力」や「表現力」を身に付けるのは一朝一夕ではできません。 今の内から少しずつ練習していきましょう。