自啓館だより
令和5年 4月
No.212

ふと近くの山を仰ぎ見ると、山肌に淡い桜色が斑点が見られるようになりました。 東京はすでに桜(ソメイヨシノ)が開花宣言がされ、ニュースでは3年ぶりに解禁されたお花見を楽しむ人々の姿を映していました。 WBC(ワールドベースボールクラッシック)では声を出しての応援が、春の甲子園では全出場校での入場行進が。 少しずつ以前の日常が戻ってきているのでしょうか。

「子どものときから、いろんなことを『わかりたい』と思い、研究者になったのですが、そのうちに『わかりたい』って何だ?という疑問が湧いてきた。 たとえば、解剖を行うとき、『人体って何だ?』と考えるでしょう。 そうじゃないんだ、そういう作業をしている『自分』を知りたいんだ、と。 問題は相手(人体)ではなく、こっち(自分)なのです!  … 中略 …  だけど、『わからない』からこそ、自分で考えるのです。 全部『わかって』、答えが出てしまっているなんて面白みがないでしょ。」

… 中略 …  「SNSは『身体』がない『純粋脳化社会』です。 身体や感覚がないから、言葉のありがたみが分からない。 目の前に相手がいれば当然、働くであろう『抑制』が効かなくなってしまう。 醜い言葉を投げつけてしまうのです。 こうした極限が『メタバース(ネット上にある仮想空間)』でしょう。 そこへ行きついたら何が起こるかわからない。 想像もつかないのです。

3月20日配信 夕刊フジより

以上は、解剖学者、養老孟司さんの「ものがわかるということ」を出版した際のインタビューの一部です。 新年度にあたり、「学ぶこと」「わかること」って何だろうと改めて考えてみてください。 難しいことですが、当たり前に慣れて気付けてなかったことに、もう一度疑問を投げかけるだけでも意味があると思います。

春期講座のお知らせ

3月28日(火)より下記の日程で、春期講座を行います。 新学年に向けてこれまでの復習や現在通常授業で受けていない教科の受講、また春休み明けの課題テストに対応していきます。 この機会を是非ご利用ください。 詳細は春期講座のご案内をご覧ください。

第1ターム 
3月28日(火)~31日(金)

第2ターム 
4月1日(土)~5日(水)

※教室によって日程が異なる場合がございます。